堺気功のひろば

堺気功のひろばのブログです

前回の続きです

前回の続きで、また呼吸の話です。
背骨呼吸・・・脊髄行気法という背骨の上から下に息を吸い込むという呼吸があります。
これも以前、教室で習っていました。途中の背骨で滞りがあるときはいったんその骨で息を吐いて、また吸いなおして降ろしていくとのことでした。
やっていて、なかなかその感じがつかめず、またしても、こんなふうかなあとわからないまま続けていました。

それが一転して、この呼吸なくしては生活できないということになったのです。
ある年の秋、私のすぐそばにいる人が亡くなることが続きました。
悲しみというのは、あまりのことですぐには、やってこず、むしろ動悸という形でからだにあらわれました。
生活していて、一日に何度も急に胸がどきどきしはじめて不安が高まり、胸が苦しくて、息もしづらくなるのでした。
これは、からだの機能、特に心臓が悪くてそうなったわけではない、と充分わかっているのに、どうすることもできません。
そんな日々のなかで、ふっと背骨でなら呼吸できるかもしれない、と思いついたというか、思い出したのです。
やってみると、できます。呼吸もこれなら大丈夫。
それからは、ドキドキがはじまったら、ひたすら背骨呼吸です。
3ヶ月ほど続いたでしょうか。ドキドキは次第に収まり、普通に息ができるようになりました。

なんだかわからなくても、とにかくやっていたからこそ、困りきったときにぽかんと頭に浮かび、呼吸することができたというのが実感としてあります。
                       道子