堺気功のひろば

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風に舞う布

布が好きです。時々、国立民族学博物館でアジア、アフリカの布の特別展があるといそいそと出かけます。
今回は、沖縄の布を見に行きました。
大阪くらしの今昔館の企画展です。6月28日の最終日まで、どうしても行くことができず、午前中の仕事を終えて、ぎりぎり間に合いました。
常設展も見たことがなかったので、両方見ようと出かけました。
天六の駅直結で、ビルの8階にあります。

エレベーターを降りると、入り口はごった返していて、韓国語と中国語がとびかっています。まず、常設展に向かうと、昔の大阪の路地を模した通路はアジアの浴衣姿の若者たちでいっぱい。皆はしゃいで、カメラでお互いを撮影しています。ここ今昔館では、浴衣を貸し出していたのでした。
日本人は、ぐっと年齢層が高くなって、大阪の昔を懐かしむ人たちがひっそりと見学していました。あるご夫婦は、昔の心斎橋筋のお店の名前をひとつひとつ確認しておられました。

人ごみを抜けて、「風に舞う布 琉球染織の美」の会場に一歩はいると、全く違う静かな空間。
着物姿の女性などがじっと展示に見入っています。
紅型より、芭蕉布や沖縄の絣が、めったに見られないものでした。
裂いた芭蕉や、それで織った布に実際手でさわることができるコーナーもあり、織り始めるまでにも、気の遠くなるような手作業がいるのですね。
薄く、しなやかな光沢ある布が、おさえた色調で染めてあるのは、とても美しい。
そして、沖縄の着物が、幅広く、体を締め付けない、ゆったりした仕立てになっていたのも、私好みでした。
                        道子